
近年、再生可能エネルギーへの注目が高まる中で、太陽光発電事業の用地として土地を求める業者が増えています。条件が合えばまとまった収益が期待できる一方で、売却後のトラブルや思わぬ不利益が生じることもあるため、安易な判断は禁物です。そこで本記事では、太陽光発電業者に土地を売却するメリットとデメリットを紹介します。
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太陽光発電用地とは一体何なのか
太陽光発電用地とは、太陽の光を利用して電気をつくる「太陽光発電」を行うための土地のことです。使われる土地の種類には、雑種地(ざっしゅち)や原野(げんや)、山林、そして農地(田んぼや畑、耕作されなくなった土地)などがあります。
これらの土地は、街中よりも郊外や田舎に多くあります。広いスペースが必要なため、建物が少なく、日当たりの良い場所が選ばれることも特徴です。使われていない土地を活用することで、新しい価値を生み出すことができるのは、太陽光発電用地の大きなメリットといえます。
田舎の土地が高く売れる?太陽光発電業者に土地を売るメリット
使っていない土地や、なかなか売れない田舎の土地でも、太陽光発電業者に買い取ってもらえる可能性があります。ここでは、太陽光業者に土地を売ることのメリットを紹介します。
不動産会社が買わない土地でも太陽光業者なら売れるかも
太陽光発電業者は、発電事業に使える土地を探しています。そのため、不動産会社では敬遠されがちな田舎や郊外の土地でも、買い取ってもらえることが多いです。建物を建てにくい土地でも、日当たりが良ければ太陽光発電にとっては価値が高くなります。
放置していた土地に新しい役割が生まれるのは、大きなメリットです。買い手がつかないとあきらめていた土地でも、太陽光業者に相談してみると意外にスムーズに売却できることがあります。
日当たりが良ければ思わぬ高値がつくことも
太陽光発電業者が土地を評価するポイントは「日当たりの良さ」と「発電所がつくれるかどうか」です。土地の場所や周囲の環境よりも、日照条件や広さが重要になります。そのため、不動産会社では評価が低かった土地でも、太陽光業者の査定では高くなることがあります。
とくに、平坦で遮るものが少ない土地は好条件です。一度、専門の業者に査定を依頼してみると、思っていたよりも高く売れるチャンスがあるかもしれません。
売らずに貸すという選択も!長く安定した収入に
太陽光発電業者の中には、土地を買うだけでなく「借りたい」と考えるところもあります。この場合、土地の所有者は土地を持ったまま、長期(20〜30年ほど)の契約で賃貸収入を得ることができます。毎月決まった収入が入り、管理の手間もほとんどありません。
売却に抵抗がある人や、相続予定の土地を手放したくない人にとっても魅力的な選択肢です。土地の活用方法として「貸す」という道もぜひ検討してみてください。
太陽光業者に土地を売却するデメリットとは?契約時に知っておくべきこと
太陽光業者に土地を売ることには、いくつかのメリットがありますが、注意すべきデメリットも存在します。以下では、太陽光業者に土地を売却する際のデメリットについて解説します。
手続きに時間がかかる
太陽光業者に土地を売る場合、売買契約が成立してから実際に土地が引き渡されるまで、通常は3ヶ月から6ヶ月ほどかかります。これは、太陽光発電所を設置するためには、まず行政に事業申請を行い、その許可を得る必要があるためです。
申請後に許可が下りるまでの時間がかかるため、契約してから実際の売却が進むまでに思っていた以上に時間がかかることを覚悟しておきましょう。急いで土地を現金化したい場合には、この点がデメリットになることがあります。
売買契約が白紙になるリスク
太陽光業者と土地売買契約を結ぶ際、契約に「停止条件付売買」が付くことが一般的です。これは、契約後に業者が発電事業の許可を得られない場合、契約を取り消すことができる特約です。
簡単に言うと「太陽光発電の申請許可が下りたら土地を買う」という前提で契約が進むため、許可が下りない場合には契約が無効になってしまうことがあります。このため、売却が決まったと思っても後になって契約が白紙になることがあるので、注意が必要です。
高額査定に飛びつく前に!契約前に確認!
土地の売却を考えているとき、最初に提示された高額な査定額に魅力を感じ、すぐに契約を結んでしまうことは避けるべきです。とくに、停止条件付売買を利用して、初めに高い査定額を提示しておき、土地の引き渡し前に金額を引き下げるような業者が存在します。
こうした業者は、最初の段階で地主を「つなぎとめる」ために意図的に高額査定を行い、申請許可が下りた後に何かしらの理由をつけて買取金額を下げることがあります。これにより、最初に提示された価格で土地を売ることができなくなってしまうのです。
そのため、高額な査定額を提示された場合、すぐに飛びつくのではなく、契約内容をしっかりと確認することが大切です。
まとめ
太陽光発電用地として土地を売ることは、使っていない土地を活用する良い機会となります。メリットとしては、日当たりの良い土地を高額で売ることができる可能性がある一方で、手続きに時間がかかることや、契約が白紙になってしまうリスクも存在します。信頼できる業者と慎重に契約を結ぶためには、相場や契約内容をしっかり確認し、不安な点があれば必ず質問することが大切です。土地を売却する際は、メリットとデメリットをしっかり把握したうえで、納得のいく形で進めていきましょう。

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