太陽光発電システムは、設置後の運転維持費が比較的安く抑えられる点が特徴です。その理由として、各機器の耐用年数が長いことが挙げられます。ただし、安定した発電量を維持するためには、故障や不具合の兆候を早期に見つけることが重要です。本記事では、運転維持費の考え方や、機器の寿命との関係について解説しています。
太陽光発電システムの維持費用の相場
太陽光発電システムの維持費用については、調達価格等算定委員会の意見書において、年間あたり発電容量1kWにつき3,000円が目安とされています。ただし、この金額は毎年必ず発生する固定費ではありません。数年に一度行われる定期点検や、十数年に一度必要となるパワーコンディショナの交換費用などを平均化して算出された想定値である点に注意が必要です。
実際に、2023年1月から8月までの定期報告データでは、平均維持費は約738円/kW/年となっており、報告全体の約92%は「0円」です。これは、その年に点検費用や修繕費用が発生していない案件が多かった可能性が高いことを示しています。このように、太陽光発電システムの維持費は毎年必ず発生するものではなく、長期的な視点で考える必要があります。
ただし、機器が故障した場合、メーカー保証の期間を過ぎていると修理費用が自己負担となるため、突発的な出費が生じるかもしれません。そのため、日頃から発電状況を確認し、故障や不具合の兆候を早めに察知することが、結果的に運転維持費を抑える重要なポイントといえるでしょう。
故障に早めに気づく方法
太陽光発電システムの故障や不具合にいち早く気付くためには、日頃から発電状況を把握しておくことが重要です。特に有効なのが、発電モニターをこまめに確認する習慣をつけることです。システムのどこかにトラブルが発生すると、発電量が急激に低下したり、まったく発電しなくなったりするため、数値の変化から異常に気付きやすくなります。
例えば、台風や強風、飛来物などの自然災害によって太陽光パネルが損傷した場合や、パネル表面のガラスが汚れた場合には、発電量が目に見えて減少します。また、配線部分の経年劣化や断線、接続不良といったトラブルでも、発電性能が低下しやすいです。このような不具合は外見だけでは判断しにくいケースもあるため、日常的な発電量のチェックが大切です。
特に、天候が良く日射条件に問題がないにもかかわらず普段と比べて発電量が明らかに少ない場合や、発電がまったく行われていない場合は、何らかの異常が発生している可能性が高いといえるでしょう。さらに、故障やトラブルの早期発見には、発電モニターの確認に加えて、可能であれば太陽光パネルや架台の状態を目視で確認することも効果的です。
安全な場所から見て、パネルにひび割れや傷がないか、架台に異常がないかをチェックすることで、外的要因によるトラブルに気付きやすくなります。ただし、屋根に上らなければ確認できない場合は、無理をせず専門業者に点検を依頼することが、安全面でも安心といえるでしょう。
各機器の寿命も知っておこう
太陽光発電システムを長く安心して利用するためには、各機器の寿命について理解しておくことが大切です。機器の寿命とは、経年劣化や故障によって使用できなくなる時期を指します。毎月や毎年必ず費用が発生するわけではありませんが、寿命を迎えた際には買い替えが必要となり、まとまった出費が発生する可能性があります。
太陽光パネル
まず、太陽光パネルの寿命は比較的長く、一般的には25〜30年程度とされています。パネル内部の半導体自体は半永久的に発電できるといわれていますが、架台や配線といった周辺部材は時間の経過とともに劣化するため、寿命を迎えた場合は交換が必要です。太陽光パネルの不具合は発電量に直接影響するため、設置からの年数や日頃の発電量の変化を確認しながら、寿命の兆候を把握することが重要です。
また、太陽光パネルの寿命は、設置環境や施工品質にも大きく左右されます。設置場所の気候や環境に適した材質が選ばれているか、屋根の形状に合った工法で施工されているかといった点は、長期的な耐久性に影響します。太陽光パネルは高価な設備であるため、数年の寿命差でも大きな違いです。そのため、導入時には知識や実績が豊富で、技術力の高い信頼できる施工会社を選ぶことが重要といえるでしょう。
パワーコンディショナー
次に、パワーコンディショナーの寿命は一般的に10〜15年とされており、太陽光発電システムの中では比較的早く交換時期を迎える機器です。パネルで発電した直流電気を家庭で使える交流電気に変換する重要な役割を担っており、寿命が近づくとエラーコードが頻繁に表示されたり、モニター自体が表示されなくなったりすることがあります。
まとめ
太陽光発電システムは、設置後の維持費が比較的安く、長期的に見ても経済性の高い設備です。ただし、維持費が抑えられる背景には、各機器の耐用年数が長いという特性がある一方で、定期点検や機器交換といった将来的なコストも含まれています。年間の維持費は毎年必ず発生するものではなく、実際には費用がかからない年も多いものの、故障時にはまとまった出費が必要になる場合があります。そのため、日頃から発電モニターで発電状況を確認し、異常の兆候を早めに把握することが重要です。また、太陽光パネルやパワーコンディショナーといった主要機器の寿命を理解し、適切なタイミングで点検や交換を行うことで、安定した発電と維持費の抑制につながります。

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