電気代の上昇や災害への備えから、家庭用蓄電池に関心をもつ人が増えています。しかし、実際にお金の面で得なのかは、家庭の使い方や設備の組み合わせによって大きく変わります。とくに太陽光発電があるかどうかで結果は大きく異なります。本記事では、その違いに注目し、蓄電池の価値をわかりやすく整理していきます。
「蓄電池は元が取れない」といわれる理由
「蓄電池は高いだけで、元は取れない」と聞いたことがある方も多いでしょう。実際に、数年前まではそういわれても仕方のない状況がありました。なぜそのようにいわれてきたのか、まずは背景を整理してみます。
本体価格が高かった
家庭用の蓄電池は、工事費を含めると100万円前後かかることもあります。今でこそ価格は少しずつ下がっていますが、以前はさらに高額でした。
年間の電気代が数万円下がる程度では、初期費用を回収するまでに長い年月がかかります。そのため「寿命が来る前に元が取れない」といわれてきました。
電気代が安かった時代
電気代が今ほど高くなかったころは、電力会社から買う電気の価格と、夜間の安い電気の差も小さく、節約できる金額が限られていました。夜に安い電気をためて昼に使う方法では、年間の節約額はせいぜい2〜3万円ほどです。この金額では、投資として考えると効率がよいとはいえませんでした。
売電中心の考え方だった
太陽光発電が広まり始めたころは、発電した電気を売って利益を得る考え方が主流でした。そのため、電気を自分で使う発想は重視されていませんでした。売電価格が高い時代には、あえて蓄電池を入れなくても収入が見込めたのです。
太陽光発電なしでも蓄電池の元は取れる?
蓄電池だけを導入した場合、どのような経済効果があるのでしょうか。ここでは、太陽光発電を設置していない場合について解説します。
夜の安い電気を活用する方法
多くの電力会社では、夜間の電気料金を安く設定したプランがあります。夜に電気をため、昼間に使えば差額分だけ節約できます。
たとえば1キロワット時あたり7円の差があり、毎日10キロワット時を入れ替えた場合、1日の節約は70円ほどになります。年間では約2万5千円です。この金額をもとに計算すると、100万円の蓄電池を回収するには30年以上かかります。
蓄電池の保証期間が10年から15年であることを考えると、経済面だけで元を取るのはむずかしいといわざるを得ません。
電気代の高騰は追い風になるか
最近は電気代が上がっているため、差額は広がりつつあります。それでも、太陽光発電がない場合は、あくまで買った電気をためるだけです。電気を自分で作っているわけではないため、節約効果には限界があります。
防災という別の価値
太陽光がない場合でも、停電時に電気が使える安心感は大きな魅力です。冷蔵庫や照明、スマートフォンの充電ができることは、災害時には大きな支えになります。
ただし、これはお金の回収とは別の価値です。経済性だけで判断すると、単体導入は慎重に考える必要があります。
太陽光発電ありならどうなる?
太陽光発電と蓄電池を組み合わせると、話は大きく変わります。ポイントは電気を買わないことにあります。ここでは、太陽光発電がある場合はどうなるのかを解説します。
自家消費の力
太陽光で発電した電気を売る場合、売電価格は1キロワット時あたり16円前後です。一方、電力会社から買う電気は30円以上になることもあります。つまり、売るよりも自分で使ったほうが得になります。
昼間に発電した電気をそのまま使いきれない分は、蓄電池にためて夜に使います。これにより、電力会社から買う量を大きく減らせます。電気代が高い今の時代では、この差が大きな節約につながります。
年間の効果を考える
一般的な4人家族で、月の電気使用量が600キロワット時ほどの場合、太陽光と蓄電池をうまく活用すると、自給率が80パーセント以上になることもあります。電気代が月2万円を超えていた家庭が、5,000円前後に下がるケースもあります。年間では15万円から18万円ほどの差になることもあります。
この金額が15年間続けば、200万円以上の効果になります。初期費用が300万円でも、売電収入や補助金を加味すれば、回収できる可能性が見えてきます。
補助金の存在
自治体によっては、太陽光や蓄電池に対して手厚い補助金があります。これにより、実際の負担額が大きく下がることがあります。初期費用が下がれば、回収までの期間も短くなります。
これからの考え方
今は「売ってもうける」時代から「買わずにすませる」時代へと変わっています。電気代が上がり続ける中で、自分で作った電気を自分で使うことの価値は高まっています。太陽光と蓄電池を組み合わせれば、経済性と安心の両方を手に入れられます。
まとめ
蓄電池が元を取れないといわれてきたのは、価格が高く、電気代が安かった時代の話です。太陽光発電がない場合、今でも経済面だけで元を取るのはむずかしいでしょう。しかし、太陽光と組み合わせれば、電気代の節約効果は大きくなり、長い目で見れば回収できる可能性は充分にあります。大切なのは、自分の家庭の電気使用量や補助金の有無をもとに、具体的な数字で考えることです。条件がそろえば、蓄電池は元が取れない設備ではなく将来の出費をおさえる設備へと変わります。

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